LiFePO4バッテリの導入

はじめに

移動運用専用車両の電源は主に2つを想定している。ひとつは発電機でもうひとつはバッテリである。バッテリについては60Ahの鉛蓄電池(サイクルバッテリ)を使っていたが、5年近く使っていると容量がヘタってくるし何しろ重い。重量は25kgもある。自宅で充電したあと車両に積載するだけでも一苦労である。

そんな中、リチウムバッテリも値段がだんだんこなれてきたようである。今回ちょっと奮発して100Ahのリチウムバッテリ充電器付きを購入したのでレポートする。

リチウムバッテリの特徴

詳しいことはググってほしいのだが、①サイクル寿命が長く②軽いことが大きな特徴である。①については8000回とか書いてある。中華品であることから多少大げさに書いてあるとは思うが仮に1000回であっても「たまには移動したいものです」を座右の銘としているこのページでは年に50回移動したとしても20年持つ計算だ。②重量については最初に手で持った時に「片手で持てる重さ=10kg」である。これで鉛蓄電池の1.5倍の容量である。ホントにびっくりした。

今までのバッテリの重量

今回のバッテリの重量 これなら片手で持てる

さらに大きな特徴は「電圧が若干高い」ことである。充電していくと13.5V程度を指している。この電圧だと、今まで鉛蓄電池ではDC-DCコンバーターで13.8Vに昇圧していたのだがその必要がなくなりそうだ。ちなみにこれをつけていたのは現用のIC-7000の電源マージンが狭い(ため、送信中電源が落ちる)ためだったが、DC-DCが不要になるかもしれない。ただし、放電電圧によっては落ちてしまうかもしれない。

アマゾンの商品説明にあった放電特性

上の放電特性を見ると容量の70%でも12V以上の電圧が出るらしい。IC-7000がどの程度で落ちてしまうのかは今後追試していく。

充電器

今までの鉛蓄電池ではいわゆる鉛蓄電池用の充電器が必要だが、LiFePO4バッテリも専用の充電器が必要だ。また電池本体にはBMSが搭載されている。結構インテリではないかと思うのだが、充電器を別途購入すると10000円近くするようだ。もっともこの価格は普及とともにこなれてくることを期待している。

今回購入した製品は充電器が付いているものである。到着した荷物を開けるとパソコンのACアダブタを一回り大きくした充電器がついていた。外観をみるとLEDが一個あるだけで充電の進捗とかは不明である。早速バッテリと接続する。この充電器はいわゆるバッテリ端子に接続するのではなく、3ピンのマイク端子のようなコネクタに接続する。接続すると「やすいっぽファン」からすごい騒音が聞こえてきた。正直耳障りである。

充電状態ではLEDが赤色になる。最初満充電にするのに10時間かかった。電流値が知りたかったので、DM33OMVにDC-ACコンバーターをつけて、コンバーターの先に充電器を接続した。これでDM33OMVの電流計でDC電流がわかる。8Aほどを指している。アマゾンの評価では10Aものもあるような記載があった。移動運用専用車両のラッゲージにあるシガーソケットを使いたいので8Aの充電電流はむしろありがたい。(輜重車の走行充電と兼ねるとどうなるか少し心配)

充電中 8A

10時間経って70Ahほど充電したのだろうか。ファンの音が止みLEDは緑色に変った。このことはフル充電に14時間かかることを意味している。夜の運用をしないのであれば、19時にビジホに投宿して一晩充電することによって翌朝8時から運用をするスタイルが実現できるだろう。ただしファンの音はうるさいので安眠は出来ない可能性が高い。

このバッテリのもう一つの特徴はターミナルにM8のねじがついていることである。このため自動車でよく見かけるようなターミナルを買ってこなくても接続ができる。これはありがたい。ただし筐体の大きさがM31のバッテリよりも少しだけでかいのが残念だ。容量が1.5倍なのでしょうがない。

外観 ピンぼけすまん

充電はこんな感じ

KEPWORTHという会社の製品らしい